被災地の手仕事品 販売…２３日、渋谷で

東日本大震災の被災地で手作りされた布製品やひな人形などの紹介や販売を行うイベント「３・１１ＨＩＲＯＢＡ～Ｄｏつなぐ～」が２３日、ＪＲ渋谷駅近くの文化ファッションインキュベーションホールで開かれる。
　震災で仕事や生きがいを失った人を支援するＮＰＯや市民団体など１５団体が出展する。被災者によって作られたオリジナルの小物や服などを販売し、被災者の収入につなげる目的がある。
　例えば、岩手県大槌町で活動する「大槌復興刺し子プロジェクト」は、東北地方伝統の刺しゅう技法である「刺し子」を施したＴシャツなどを販売する。津波被害に遭った地元の女性たちが一針一針施したものだ。
　また、宮城と福島両県で活動する「ＴＳデザイナーズビレッジ」は、絹の布を継ぎ合わせて作ったウサギのひな人形を出品する。針仕事の経験がない被災者も製作に参加している。
　いずれも、売り上げは各団体の活動や、製品をつくった女性たちの報酬に充てられる。当日、会場には、作り手たちも東北から参加する。
　イベントの実行委員長で、アパレルコンサルタントの熊谷学さんは「前向きに仕事を続ける被災者の姿と、丁寧に作られた手仕事品の数々を一人でも多くの人に知ってもらいたい。気に入ったものはぜひ、購入してほしい」と話す。